BELLO <ベッロ>
ワインと日本茶と日本酒が好きな専務が、その楽しみ方を見つめ直し「いろいろな要素が1つにまとめられている飲み物の味そのものを楽しみたい。」と言う発想を原点にデザインしたシリーズ。
ある時にフィレンツェで出会った素朴で安っぽいコップ。店では水もワインもおんなじコップが出てきました。このグラスを作っているイタリアのメーカーに聞いてみれば、フィレンツェあたりからヴェネト周辺エリアでは大昔からワイングラスとして使われている形だそうで、このコップで みんなでわいわいとカジュアルなワインをやるわけです。 ※このコップの詳しい話はこちら>
『このコップで飲むと、これは美味しい、じゃなくて旨い!だなあ。』
さてまたある時、とある茶舗との仕事の際に、グラスを選びに来た茶舗の方が様々なお茶を水筒に詰めて、いろいろなグラスで試されました。茶舗さん持参のテイスティング用の磁器の猪口と、キムラのいろいろな形のグラスで味わいの違いを試すのです。
『まずは、猪口でテイスティング。ああ美味しいお茶!次にタサキ大吟醸4ozで飲んでみると、澄んだ香りが鼻に抜け、香り渋み苦み甘みのバランスが良くとても美味しい。あれ、でも飲んだ後にも感じた「旨い」がどこかに行ってしまった。もう一回猪口で飲んでみるとやっぱり旨い。そうか、あとから余韻のように香るんだ。自分が好きなのは、猪口で飲む方なんだな。』
いわゆるワイングラスは、ボウル中央が膨らみ口元がすぼまっている形で、飲む際には顔を少し上に向けます。猪口やコップ、お椀や盃のように、深さがあまりなく口が開いているものは、どちらかと言うと顔は俯いた感じですする、という動作。そう、日本人には馴染み深いすするです。お茶やお味噌汁、日本酒もそうでしょう。
『そうか、ワインをすすって旨いコップを作ろう。』
ワインをすすって口に含むことで、そのものを旨いと感じホッとしたい。口当たりは薄いのが良い。コップだし、どうせなら世界一の工場で作りたい。結構無茶な仕様にも工場は応えてくださり『ベッロ』シリーズが出来上がりました。
大きめLサイズはワイン用に。ステムが無いので気楽だけれど、薄く繊細な作りなのでワインも口当たり良く。気楽さとちょっといい感じの雰囲気とでワインが楽しめます。
ベッロMは日本茶に。水出しでじんわり旨味を出した、玉露や煎茶の細やかな味わいにぴったりです。
Sサイズはぐい呑として日本酒にお使い下さい。器としてちょこっとおつまみを入れてもいいですよ。
ベッロTLはタンブラーとして、ビールやソフトドリンクにどうぞ。
XMというサイズは、LとMの中間サイズで、後から仲間になりました。この間くらいのサイズがあるといいんだけど、というお声をいただき追加したサイズです。なるほど確かにちょうど良い感じになっています。
このシリーズ全て手作りなのですが、ハンドメイドには珍しく、スタッキングが可能です。デザイン時に意図したわけではなかったのですが、出来上がってみたらぴったり重ねて収納が可能という発見が!というわけで収納面でも使いやすいシリーズとなりました。