日本酒を西洋の様式で酌み交わす
脚付きのユニークな徳利と平盃。
日本人が海外旅行にいった時に和食が食べたくなるように、海外の方も日本に来た時に洋食が食べたくなるようで、そんな時にグランメゾンに行くような場合、そういった高級フレンチで日本酒を頼むと、大抵がワイングラスで出てきます。
日本のお酒をワイングラスで飲んでもらうよりも、
もっと日本人が楽しむように、
もっと美味しく、
何か伝える方法は無いのでしょうか?
そもそも日本酒はワイングラスのような形のグラスで飲むよりも、平盃で飲んだほうが美味しい。とはこのグラスをデザインした木村硝子店・専務の考え。香りを集めるような形のワイングラスよりも、口元が大きく開き、飲み物を口にする際にふわりと香りを感じる平盃の方が自然に酒の味を楽しむ事が出来ると感じました。
ワイングラスで時間をかけて日本酒を飲んでいると、お酒の香りが気になってきます。これはグラスの内側面に残る日本酒が原因で、日本酒内には酢酸イソアミルという(脂肪酸の様なものらしいのですが)ものが含まれていて、時間が立つと香ってきてしまうからだそう。 その点、平盃ではそんなことはございません。
No.15トックリ/φ38mm×h180mm 180cc
No.15ヒラハイ/φ77mm×h106mm 50cc
日本酒の盃といえば陶器の美しいものもたくさんありますが、ヨーロッパの食事中のテーブルマナーでは、陶器に直接口をつけることがなく、直接口をつけるものはグラスのみ。そこで、ここは何か硝子の日本酒器を作らねば!と相成ったわけであります。
徳利なのに脚がついている不思議な形。
ヨーロッパのテーブルセッティングではたとえお水のグラスでも足がついていました。
その点をふまえつつ、ステム付きグラスに触れることの多い海外の方への目線も入れて、徳利にも足を付けました。
グランメゾンでのテーブル上だと、テーブルに近い和製の盃や徳利よりも、他のグラス同様に少し高さがあったほうが見目にも良いかと思います。
日本酒を美味しく楽しんでもらいたいという日本人の思いと、海外のテーブルマナーとの折り合いのつくようなポイントを探って生まれたグラスで、是非日本の酒を味わってみてください。