木村硝子店のグラスと私の日常/0100
「とりあえず生!」という機会もこのごろは少なくなりましたが、ジョッキではなく、小さなグラスでビールを楽しむ魅力を教えてもらったのがこの「天開サンピン 薄底磨」でした。
「料亭やバーなんかで結構古くから使われているんだよ」と教えてもらい、その存在を知って使い始めてからは、ひと口でクイッとやってまた注いで、という飲み方が少し大人にしてくれたような気がしていました。
商品の仕様には、コップの底磨きありとなしがありますが、私は底磨きありをおすすめします。
こればかりは触ってもらわないとわからないですが、一触の価値ありです。
力加減を間違えると割れてしまうのではと思う薄さで、洗う時には毎回緊張しますが、ビールの味が一段上がるこの口当たり、ほかには代えがたいものがあります。
text:野口 忠典 (野口品物準備室)