木村硝子店のグラスと私の日常 /078

ピーボ61653-29

ピーボ61653−29

チューリップの花が開いたようだなと思う。
まさしく名のとおりすっと伸びた茎のようなステムの上で、ゆらりと咲いている。カップの大きさに比して足が小さめで少し危ういバランスなのも、なお植物に近い気がして、ふしぎと好ましい。
この加減で作り続ける職人の動きを見てみたいと思う。

出会ってから15年ほどになるが、このピーボだけでなんでも愉しく呑んだ。
我が家のいろんな場面に寄り添ってくれた大切なグラス。

 

text:高木しらべ(工藝風向)
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