木村硝子店のグラスと私の日常/095
珈琲が美味しく飲めるワイングラスをご存知ですか?
珈琲の味の評価とは、酸味、苦味、甘味、香り、コク、そして大切なのはバランス。最初の口当たりに始まって後から抜けていく風味。と、説明していくとワインの指標にとても近い。
珈琲とワインは感覚がとても似ている。
ということは、珈琲をワイングラスで飲んだら美味しいのでは??と思ったのがきっかけでした。あれこれ試した結果、私のイチオシのワイングラスがアビタRD245。
珈琲は温度が下がっていく過程で味がどんどん変わっていきます。最初のひとくちはほどよい苦さがたち、そこから温度が下がってくると苦味は不思議と落ち着き甘みと丸みが増してくるのです。
ワイングラスはその変化を見事に表現します。
とりわけアビタRD245は秀逸。口当たりの薄さが珈琲を含んだ時に味わいをひきたて、ほどよく開いた口径が鼻を包み込むことで珈琲の香りを存分に楽しめます。
珈琲のドリップ温度は平均して87度程度。ドリップした後の液体はおおよそ75度程度には下がります。つまり、温かい珈琲は十分ワイングラスで楽しめるのです。
いつもの一杯の珈琲を気分を変えてワイングラスでゆっくりと楽しんでみてはいかがでしょうか?
最初のひとくちは少し熱いのでお気をつけて。
三輪 徳子(カフェトロワバグオーナー)
Instagram @troisbagues
※アビタ RD245は耐熱ガラス製では無いため、基本的には温かいものはお使いいただけませんが、グラス自体をぬるま湯で温めて、飲み物との温度差を小さくしてから上記の三輪さんの使い方をしていただければ破損の恐れは小さくなるかと思います。ご使用の際にはお気をつけください。