木村硝子店のグラスと私の日常 /013
パスタグラスは何気なさそうに見えるけれど、ガラスが冷た過ぎない。
底の部分に表情があるような気がする。
このグラスで飲む時間がふと持ち上がって楽しくなるから、他のタンブラータイプに手を伸ばさなくなった。朝食でミルクティーの他に不知火のポン柑ジュースやアーモンドミルクを飲む時、ちょっと年を重ねた今は4ozのグラスがちょうどいい。
ラズベリージャムをシェリー酒とコニャックで溶いてスポンジに浸し、上にカスタードクリーム、生クリームを重ねたシェリートライフルは、6ozのグラスに。スプーンですくう時、グラスのプロポーションを素敵に感じる。
text：堀井 和子（株式会社１丁目ほりい事務所 企画）
CLASKAのウェブマガジン『OIL MAGAZINE』にて月2回連載。
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