お手頃スパークリングで前菜もメインも

バンビ5ozフルート

お酒と料理とグラスと <第1回>

IMADEYAのお酒と、minokamoの料理と、木村硝子店のグラスのコラボ企画。

毎回1つのお酒に対して、2つの異なるグラスでどのように味わいが変わるのか、またどんな料理に合わせると良いのかを、IMADEYA(お酒)の白土暁子さん、minokamo(料理/撮影)の長尾明子さんと一緒に紹介していきます。

第一弾は、暑い日にシュワッとお手頃なスパークリングの楽しみ方。

 

シュワッと開けたて!
冷たいスパークリングはすっきりと

スパークリングを楽しむ2種のグラスを選んでみました。
フルート型のバンビ5ozフルート(左)、コップ型のベッロXM(右)。
※現在ベッロXMは欠品中です。マシンメイドのベッロアローラXMでしたら在庫があります。

バンビ 5ozフルートとベッロXM

さてまずはバンビ5ozフルートから。

「このシルエットは、お客様がいらしたときに喜ばれそうですね!」と盛り上がるお二人。注ぐと美しい泡立ちが。早速試飲していきましょう。

全員「すっきり軽やか!冷えたスパークリングとぴったり!」

白土 「甘み控えめで、すっきりと軽やかに飲めますね。余韻には柑橘のピールのような爽やかな苦味も。泡の強さも感じます。」 

合わせるお料理はさっぱりとした鯛のマリネ。

いしるの鯛マリネ

minokamo「すっきりした感じがまずは刺身、と思い合わせてみました。スパークリングは甘みがあるのでミントで軽やかな風味とレモンの酸味で相性よく、いしるで深みを出してお酒がすすむ組み合わせにしました。」

ーよく冷えたスパークリングに合う…!間違いないです!

白土 「ミント、レモン汁、オリーブオイルといった調味料やハーブが、鯛のお刺身とスパークリングを繋いでくれる組み合わせですね。もし作ったお料理とお酒の味が合わないなと思ったら、ハーブや調味料で調整してみると、一気に合い方が変わります。

ーなるほど!

minokamo「あとは鯛でなくても、刺身の盛り合わせで作ると華やかでボリュームが出ますし、ミントの代わりに青じそや山椒粉も合いますよ。」

ー美味しそうですね!日本酒にも合いそう…

白土「また、こういった少し甘みのあるスパークリングは、食材の食感が柔らかなものが合いやすく、この鯛のお刺身の食感もぴったりです。爽やかで優しい、前菜として楽しむのにお勧めのスパークリングと料理の組み合わせです。」

minokamo「グラスを持っているだけでも気分よくなりますね。泡の持ちもよいですし、美しくてつい泡を見つめてしまいます(笑)。日本酒で洋風料理をいただく卓上にもよく合いそうです。」

 

ベッロXM

すっきりスパークリングも
グラスを変えると肉料理にも合う!?

次のベッロXMではどうでしょう?

minokamo「毎日のお水やお茶、夜の宴にも気軽に使える万能なグラスですね!」

スタッキングが可能で、重ねるととってもコンパクトにもなるので収納も◎。さあ試飲していきます。先程開けたスパークリングなので少し温度が上がっているかも。

全員「深みと重みを感じる!さっきのバンビよりも口当たりがやさしい。」

白土「果実味、酸、その後に苦味を感じ、全体的にふくよかな厚みのある味わいになりましたね。泡立ちは優しく、身体に馴染む飲みやすさがあります。味に厚みを感じる分、肉料理や、濃厚なソースなんかにも負けないと思います。」

それを受けて合わせるお料理は、コクのある豚肉のソテー。

豚のオレンジソテー

minokamo「マーマレードをソースに使うと簡単に家でもちょっとした外食気分になりますよ。こちらもベースは甘めのお酒なので、料理に酸味を付け足しました。フレッシュなオレンジがあるときは、輪切りにしてお肉とソテーして蜂蜜とオレンジの果汁をジュッとかけて仕上げるのも美味しいですよ!」

白土「豚肉のしっかりした旨味と、マーマレードの甘酸っぱさのバランスが良くてとっても美味しい。自宅でこの料理とそれに合うスパークリングが飲めたらすごく嬉しいです。(笑)」

ー確かに外食気分を味わえますね。先程と全然違う料理なのにこれもしっくり合う。

白土「ベッロで飲むことによってスパークリングの味に厚みと複雑さが感じられるようになったので、スパークリングが豚肉とマーマレードの強い味をしっかりと受け止め、その後はスパークリングの酸と一緒にオレンジの余韻が続きます。黒胡椒が最後に全体を引き締めてくれるので、重さを感じず、思わず沢山食べてしまいそうです。」

料理をいただいているうちにグラスのスパークリングの温度も少し上がり、泡も弱くなってきましたが、ベッロXMで飲むとそれが深みのある風味となりまた違った形で美味しく楽しめる、そんなベッロXMの懐の深さをメンバーで実感した回となりました。

テーブル風景

前菜でシュワッとすっきり楽しんだあとは
メイン料理と優しくなった泡の深みを感じる

最初のシュワッは良いけれど、食中は…と思っていた方!最初のすっきり感はバンビ5ozフルートで楽しんで、食事が進みメイン料理の際には、ベッロXMでゆっくりと味わう、という1本で2度美味しい楽しみ方を発見しました。飲み進めて行くと温度や泡も変化していきますが、それが敢えてベッロXMに合うという。

飲みたいシチュエーションや料理によってグラスを変えると、カジュアルなスパークリングでも、もっと楽しみ方が広がります。是非お試しください。

 

【今回のお酒とグラス】

ビアンカ・ヴィーニャ スプマンテ

ビアンカ・ヴィーニャ スプマンテ
産地:イタリア/ヴェネト

ミラノ万博において「イタリアを代表する100ブランド」のうち、プロセッコ生産者で唯一選出されたのがビアンカ・ヴィーニャ。(他にはプラダにグッチ、ブルガリ、マセラッティ、フェラガモなど、名立たるブランドが選出。 ビアンカ・ヴィーニャの特徴はきめ細やかな泡立ち。リーズナブルな価格帯ながら、柔らかな泡立ちが長く続きます。

こちらのスプマンテはビアンカ・ヴィーニャのスタンダードキュヴェで、青リンゴのようなフレッシュな果実味が魅力。ほのかな甘みによって飲みやすさもあり、余韻のはつらつとした酸が全体を綺麗にまとめてくれます。

中央: バンビ 5ozフルート
右:ベッロXM

 

【今回の料理】

いしるの鯛マリネと豚のオレンジソテー

いしるの鯛マリネ(鯛8切分)

・鰯いしる(ナンプラーでも可) 小さじ2
・玉ねぎ 1/4

・レモン汁 小さじ2

・きび砂糖 小さじ1/2 (砂糖でも可)

・オリーブオイル 大さじ1

・鯛刺身 6〜8切

・ミント 少々

1)玉ねぎは薄くスライスして調味料と混ぜて10分ほどおいておく。

2)1を鯛の刺身にかけミントを乗せたら出来上がり。

豚のオレンジソテー(ソテー1枚分)

・とんかつ用豚ロース 1枚

・うす口醤油 小さじ2

・マーマレードジャム 大さじ2

・レモン汁 大さじ1(白ワインビネガーor酢でも可)

・オリーブオイル 大さじ1/2

・フレッシュオレガノ 適量(なくても可。ローズマリー等でも可)

・塩 少々
・粗挽き黒胡椒 少々

1)豚肉に塩を少々かけて、オリーブオイルを入れたフライパンに入れ中火で両面焼き、ある程度火が通ったら醤油を鍋肌に入れ肉に絡ませる。
2)1のフライパンにマーマレードジャム、オレガノを入れ混ぜ、胡椒を入れ、仕上げにレモン汁を入れ混ぜたら火を止めて出来上がり。
※出来れば豚肉は常温に10分くらい置いておくと、火が通りやすくなります。

 

【プロフィール】

minokamo(ミノカモ)

料理家・写真家。岐阜県美濃加茂市出身、東京と岐阜が活動拠点。祖母との料理経験が料理活動のきっかけで、地の食材を活かした料理提案、郷土料理の紹介にも力を入れ、食卓が豊かになる器使いの提案も各媒体でしている。日常いただくお酒も、料理やシチュエーションによりグラスの使い分けを楽しみ中。近著に郷土食の取材をまとめた「料理旅から、ただいま」(風土社)
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白土暁子(シラトアキコ)

千葉の酒屋「IMADEYA」にて、イベント企画やワインのバイヤー、飲食店営業などを担当。普段から飲食店の方にもお酒とそれに合う器の提案をしている。月に一度は国内の造り手を訪ねたり、様々な地域のレストランに行ったりと各地に足を運び、どこにでもいるとよく言われる。
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和菓子薫風との企画「和菓子と日本酒の頒布会」受付中

IMADEYA白土暁子さん、minokamo長尾明子さんは、「あきこ」仲間として、美味しい発見を求め国内外旅をしたり、食、お酒を楽しむ会を各所で開催することもあり。

 

第2回はこちら
"グラスで冬のぬる燗をのんびり楽しむ"

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